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オリジナルカレンダー 〜作ってみての失敗と成功〜

オリジナルカレンダー 〜作ってみての失敗と成功〜

こんにちは!昆虫が大好きなデザイナーのユメキです!😁

この度2021年のオリジナルカレンダーを作成方法、それを通して失敗したこと、成功したことをまとめていきます!

ことの発端は12月にSNSで交流のあるU君から「ユメキさんも昆虫のカレンダーを作ってみては?」という提案からでした。

確かに僕が愛してやまないオサムシのオリジナルカレンダーを作ってみたい!普段からグラフィックデザインをお仕事にしていることもあり、とりあえず作成してみることに・・・

せっかく作成するのであればそれを販売してみてどれくらい売れるのかというのも検証しました!

 

 

企画

コンセプトを決める

制作物を進めていく上でもっとも重要な要素がコンセプトです。私はコンセプトとは軸であると認識しています。今回は「オサムシの美しさを表現する」というコンセプトに設定いたしました!このコンセプトはなぜカレンダーを作ろうと思ったかの動機が一番重要だと思います。単にカレダーを販売して稼ぎたいのであれば、マニアしか知らないような昆虫のオサムシではなく、万人が喜びそうなクワガタや蝶を選ぶべきでしょう。ですが、私の場合は始める動機にオサムシの美しさを表現したいという思いがありました。そのコンセプトからずれないように制作過程でも立ち返りつつ軌道から逸れないようにします。

ターゲットを絞る

自分がこれから作ろうとしている制作物が最終的に誰の手元に届くのかを想定します。今回はオリジナル作品で自分が作りたいものなので、ターゲットは「自分」になってしまうのでが、他にも「自分」の価値観に似た人、つまり、オサムシが大好きな人であったり、美しい昆虫が大好きな人がターゲットの中にふくまれるでしょう。このようにターゲットより具体的にすることでその人にどうすれば喜んでくれるのかを考えます。

 

 

デザイン

デザインラフを作る

最初はざっくりとでいいので、とにかく頭で考えるより手を動かしてみましょう。ラフは消しゴムは使わずにどれだけ多くの案をだせるかが勝負です。一息ついた後にラフを見返すと、客観的にデザインを見ることができるのでおすすめです!最終的に1案から〜3案くらいまで絞ったら、近しい人にそれらの案を見せて意見をもらうことも大切です。自分が求めている印象が他人にも伝わるかの検証ですね。これらの工程を通してラフを絞ります。

 

 

写真撮影

定まったラフをもとに写真撮影を行います。撮影はとにかく色々なパターンを試して多く写真を撮るといいでしょう。後から撮り直しとかは面倒であったり、できないケースもあります。今回は自分のカメラでは役不足のため、友人にお願いをしてTG6で撮影させていただきました。今回はオサムシの構造色を特に見せたかいことも意識します。対象のシルエットを見せたい場合は背景を白にするのが良いと思います(今回のカレンダーでは色を見せたいので背景を黒にしています)。撮影パターンも全身と接写の2パターンの撮影をおこないました。

 

 

データ作成

次にラフに従ってデータ化していきます。今回使用するソフトはアドビのAi(イラストレーター)とPs(フォトショップ)です。Psで写真を加工した後にAiでレイアウトを整えます。どちらのソフトも1ヶ月間の体験版が出ていたはずです!

ラフに従ってレイアウトを組んでいきます。レイアウトの組み方などは色々とコツみたいのがたくさんあるのですが、今回は作成手順の記事ですので省略します。詳しくは「なるほどデザイン」などの本がおすすめです!あとはピンタレストなどで、自分のイメージに近いデザインのレイアウトを参考にすると良いでしょう。

 

 

販売

印刷数と販売価格を決める

いよいよデータが完成して考えることは一体何部刷ればよいだろうということですね。印刷代と自分がそのカレンダーを販売していくらの純利益を出したいのかを考えます。

私の場合は、今回のカレンダーは初めての制作なので需要がほとんどわからない状態です。なのであまり無理はせずに純利益が5000円ほど出れば十分と感じました。撮影を手伝ってくれた友人に1冊と自分用に2冊、保管用に1冊の合計4部も手元におきます。それを加味して計算しました。

印刷する業者は「GRAFIC」という印刷屋さんです!カレンダーを製品の状態で発送してくれます。印刷数によって一冊あたりの価格が変動し、多く刷ればするほど単価は安くすみます。今回はすべて売ったら5千円の利益がでるように計算します。

計算結果、一部1000円の単価で22冊売れば5000円の純利益を出せることになりました。ちなみに手元に残しておく分を加えると26冊の発注を行うことになります。合計でだいたい15,000円くらいですね。ここで「あれ?1000円の22冊売ったら22,000で印刷代引くと7000円じゃん!」という方がいるかもしれませんね。ですが、ここで忘れてはならないのが手数料!!!今回はアプリやサイトを経由して販売するので約1割が手数料として引かれる計算です。

ここで純利益をざっくり計算して見ましょう。

単価(1,000円)×販売数(22冊)-手数料1割(2,200円)-印刷代(15,000円)=4,800円

という計算でした!

まぁ手間などで時給換算してしまうととても割りにはあいませんが、オサムシ布教と思えばやる気が満ち溢れてきますね!笑

 

 

製品化

〔フクエマイマイカブリ〈出典:福江遠征記〉〕

一週間程度で製品化されたカレンダーが届きます。できは思っていた以上によかったです。強いて言えばブラックがもう少しはっきりしていれば嬉しかったですが、それはオンデマンド印刷の特性で仕方ないですね💦

もっと凝りたい方は色々な印刷手法を取り扱う印刷会社などに直接問い合わせるのも一つの手です。

 

販売方法を決める

今回はインターネットショップとフリマアプリの二つの手段で販売しました。まずはじめに結論を言うと。。。

約1ヶ月で22冊のカレンダーを完売することができました!!

ですが、完売するまでの道のりはとても大変でしたね😓

それら販売ツールの特徴や苦労した点などをまとめていきます!

 

 

・BASE

出典:(BASE (ベイス) | ネットショップを無料で簡単に作成)https://baseu.jp

ここ2,3年でかなり流行りだしたBASEはとても便利でした。サイト設計から販売までの手順もわかりやすくアプローチしてくれます。大体2時間もあればサイトが出来上がります。

しかし、BASEに登録しただけでは商品が売れることが難しいです。あくまでサイトを構築しただけで、サイトに人をどう呼び込むかは自分の努力次第でもあります。もちろんSEO対策やGoogleアナリティクスなどを活用すうのも一つの手でしょう。最初はこのブログで販売することも考えましたが、カード会社との契約うんぬん考えると手数料1割程度かけても手間を省くことにしました!

 

・メルカリ

出典:(メルカリ)https://www.mercari.com/jp/

メルカリは言わずと知れたフリマアプリですね!登録した商品が宣伝をせずともすぐ売れる特徴があります。しかし、私のように同じ商品を複数売りたい場合は、一つ一つ違う写真で登録しなければならず、同じ商品を同じ写真で複数登録すると業者対策でアカウントが停止されてしまう恐れもあるので注意です!

しかしながら、自分が宣伝しなくても情報が広まるというのはかなり効率が良く嬉しかったです!

 

・SNSを活用する

普段使用しているSNSを使って宣伝してみました。LINE,twitter,Facebook,Instagramなどを活用して告知をします。LINEなどは友人や家族などもみているので、親しい人たちが購入してくださいました。その他のSNSでは、共通の趣味である昆虫好きがたくさんいらっしゃいますので、オサムシカレンダーは広がりやすかったです。twitterではプレゼント企画を行い、70近くのRTがあったので需要もそれなりにあることが確認でき、情報もかなり拡散できたのが成果だったと思います。

 

発送する

BASEやメルカリはネコポスというヤマトの配達方法が選択できます。

このネコポスが実に便利!!

なにが便利かというと、住所などの情報を一切記入することなく発送できるのです!EMSとはえらい違い!笑

アプリやログインページなどから発送情報のQRを取得し、ファミマの発券機で読み込めばバーコードが支給されるので、それをレジまで持っていけばいいだけ!A4の封筒サイズまでであれば発送可能です。

注意点といえば、BASEとメルカリでは発送方法は同じでも発送料金は違ったことです。BASEの方が多少高くなりますね。といっても何十円のちがいなのですが。

BASEでは国外用の発送方法としてEMSの選択が可能です。EMSの発送料は平均でA4封筒などで1300円程度です。

また届くまでに2週間から1ヶ月程度かかることがあるので先方にもその旨を伝えましょう!

 

 

失敗したこと

いくつか『もう少しこうしておけば良かったな』とか『もっとはやくこれをやっておけば』なんてことをまとめます!

・カレンダーの販売時期

これはそもそもなのですが、販売する時期がかなり遅かったです。12月の最後の週からようやく販売はかなり痛手でしたね。やはり1ヶ月以上まえから販売などを行うと、まだカレンダーを購入されていない人が多くいるので、販売効率も上昇するでしょう。

・ネットショップやフリマプリの開設

カレンダーが仕上がった後に、これらのアプリを使用したのもミスでした。もっと早い段階から準備していないと時間ロスになってしまいます。BASEなどは作ってしばらくは検索順位も下位になるので、なるべく早く作りSEO対策すると、宣伝しなくて閲覧数が一定得られるでしょう。メルカリも初めて使用したので、星の数や本人認証などがない状態でした。やはり予め信頼の置けるアカウントにすることは購入者に安心感を与えて購入意欲にも左右するでしょう。

・類似品の存在

オサムシを題材にすることで類似品が皆無であると思われましたが、なんと同じ年に某会社からオサムシのカレンダーが発売されていることが発覚!!しかも値段が安い。。。それを予めわかっていたので、カレンダーでも種類を区別するため卓上カレンダーしたり、デザイン要素が強いカレンダーにしたりとかなり工夫を凝らしましたが、やはり同じようなカレンダーが複数あるときは差別化が必須になるでしょう。

 

 

 

成功したこと

・カレンダー改定

まさかまさかの12月初旬に祝日の変更が発表されました。オリンピックが延長したことにより春から秋にかけての祝日がかなり変更されます。ほとんどのカレンダーが軒並みアウトになる中、作り始めが遅かったことが功を奏し、変更祝日を反映したカレンダーにすることができました。。。それにしてもこんな土壇場で変更しなくても、、、もっと早い時期からわかっていただろうに。。。

・デザインについて

デザインに関してはかなり多くの方から反響がありました。特にマイマイカブリの5月がかっこいいとのことです!頑張った甲斐がありました!背景を黒にしたことも他のカレンダーではあまりみかけないので、良い反響をえました!

なによりスキルアップにもつながり、自信にもなったので作ってよかったです!

 

 

 

まとめ

ここまでオリジナルカレンダーの作成手順や細かな注意点などを書きましたが、僕自身はかなり楽しんで一連の作業を行うことができました。自分が一から作り上げた商品が購入された時は嬉しい限りです!梱包などもご購入された方がガッカリされないように、できる限り綺麗かつ丈夫な梱包を心がけました。

どのような工夫をすればカレンダーが売れるのかを思考錯誤することもとても勉強になりました!