札幌のアオオサムシはどこから来たの??
北海道のアオオサムシ
北海道には様々なオサムシが生息しております!しかしながらその中にはもともと北海道にはいなかった種類・・・つまり外来種のオサムシも存在します!!😓
そのオサムシとは、、、、
アオオサムシ!!!😱
(写真は去年に本州で採集したアオオサムシです!)
もしかしたら「え?アオオサムシって日本の在来種じゃん!😳」と思う方もいるかもしれません。。。
否!!😠
北海道に生息しているアオオサムシは国内外来種なのです!もともと北海道に生息しておりませんでしたが、植樹などにより、本土から北海道に渡ってきたということですね!!他の昆虫だとカブトムシは北海道にもともと生息していませんでしたが、近年放虫などにより急速に北海道で急増しています!しかしオサムシは飛ぶことができないこともあるのでそこまでは分布域を広めていません。しかし何れにしてもあまり生態系にはよろしくないでしょう。。。😨
なぜ困ることになるのか、、、それはもともといた似た種類のオサムシの生息環境を逼迫してしますからです!!😖
具体的な例をだすと、北海道在来種であるアオオサムシよりも一回り小さいクロオサムシは生息する環境や発生する時期がアオオサムシと重なってしまうため、ガッツリ影響を受けてしまうでしょうね。。。😵
現在北海道でアオオサムシが確認されている地域は函館、美唄、そして札幌です。そこで今回は札幌のアオオサムシが一体日本のどこの地方からやって来たのかという謎を解き明かしていきます!!😎
そんなことできるの??🤔
なんて思うかもしれませんね。。。
できるんです!😌
オサムシのゲニタリア(生殖器)は亜種(同じ種類ではあるが地理的に変異し、独自に違った形態をもつグループ)で形や大きさを変えるのです!一見同じのオサムシに見えてもゲニは全然違うなんてことも。。。🙂
ということで長くなりましたが、今回は札幌に生息しているアオオサムシのオスを採集し、ゲニを抜いてどこの地方から来たのかを特定していきます!!!😙
採集
札幌のアオオサムシの生息情報をN君から伺いつつ、いざポイントへ!!😁
う〜む、ここに本当にオサムシいるの??という環境ですね。🤔
まぁ移入種ということで近くには確かに不自然な木々がちらほらと、、、
あとは掘り出すだけ!。。。。なのですが、いかんせん本州でアオオサムシを採集した環境とはぜんぜん違う!なにしろ崖がほとんどない状態です😰
こうなったら、程よい朽木や木の根元を探してみよう!!!
おりゃ〜〜〜〜!!!😠
でな〜〜〜〜い笑☠
あれ?絶滅した??それはそれで良いことなのですが、、、いや、外来種は一回定着するとそう簡単には駆除できない。。。💦
オサムシが思ったように採集できない時は固定概念を捨てることが重要です!朽木、崖、土盛り、根元がダメならば奴らはどこで越冬しているのだろうか。。。ふと目に入ったのは、草地の地面が苔に覆われている!🤔
ここだ‼️
苔をめくって少し掘る!
ほらいた!!!😄
北海道のアオオサムシ発見!!✨👍✨
しかもオスではないですか!!これでゲニ(生殖器)を確認できます!🙌
ほっとしたところで、ターゲットを無事に捕獲成功したので帰路につきます!🚙💨
解明
早速家に帰ってアオオサムシのゲニをとり出していきます!ゲニはお腹のなかに格納されている状態です!ピンセットなどで下から掻き出すようにゲニを抜きます!意外と硬いのでそう簡単には壊れませんが、なにせ1匹しか採集できていないので慎重に行います!🙄
オサムシはこのゲニの型で種類を判断するが可能ですが、亜種を調べるとなるとまた話はかわってくるのです😅
アオオサムシの亜種を調べるためにはこの、ゲニの中に入っている指状片というさらに小さな器官を取り出す必要があります!これをどうやってとりだすか、、、いくつか方法はあるのですが、今回は虫ピンで取り出してみました!
ゲニの後ろの方から針を挿入して押し出しやるとこんな感じのがでてきます!!
かなり小さな器官ですので、紛失に要注意です!😅
さてさて、うまく抜けたところで、オサムシ図説を開き記載されている亜種ごとの指状片から一番似ている形を探します!🤔
結果、、、、この形状だと、、、
カントウアオオサムシが一番似ていそうですね!🙂
念のために同い年の関東オサ屋であるG君にも確認をとったところ、意見が合致!✨
ということで札幌に生息する国内外来種のアオオサムシは関東地方から植樹などによってやってきたことがわかりました!🤔
最後に!
外来種は在来の生態系にとって害になりますが、外来種たちはただただ自然界を生き抜いているだけで、決して悪者ではありません!人が彼らを間違った環境に追いやることで、繁殖してしまっただけなのです!!
今回の事例は北海道に限ったことではありあせん。東北のキタマイマイカブリの産地では、植樹によりヒメマイマイカブリが侵入してしまったことにより、交雑が発生した例もあります。どうやら今後はそのような事例も増えるやもしれませんね😰
(キタマイマイカブリとヒメマイマイカブリの混血であるキタカミミナミマイマイカブリ)
周りの生態系に影響を及ぼすいじょう、駆除は必要不可欠ですが、外来種はあくまでも被害者であり、加害者は人間であるということを忘れないようにしていきたいですね!
さてさて今回の記事はこんな感じで終了です!!👍
次回は現在作成しているオサムシカレンダーについての記事にしたいと思いますので、お楽しみに〜!!✨
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