サドマイマイカブリを求めて〜佐渡島遠征編〜
みなさまこんにちは!ユメキです!
最近某有名フィールドにて、バッティングした初対面虫屋さんに「ユメキさんですよね?」と声をかけられ、「ブログ見てます!」と言っていただけました!嬉しい反面、最近ブログをサボり気味だったので罪悪感的なものもあり、ブログの更新。。。頑張ろうと思う昨今です!!!笑
さてさて、またしても去年の話になってしまうのですが、マイマイカブリの亜種であるサドマイマイカブリを求めて佐渡島に遠征に行っておりました!
今回はその遠征編になりますので少々長めです!どうぞマニアックな方は最後までお付き合いくださいませ〜笑!
初めに
佐渡島に生息しているオサムシは主に5種類ほどいます!(カタビロ除外)
★サドマイマイカブリ(佐渡島亜種)
★サドアオオサムシ(佐渡島亜種)
★サドクロオサムシ(佐渡島亜種)
・ホソアカガネオサムシ(佐渡島亜種)
・コクロナガオサムシ(佐渡島亜種)
この中でもオサ掘で採集可能な種類は★の3種であり、ホソアカガネオサムシは個体数もあまりいない上に高標高に生息しているので、かなり難しいです。また、コクロは過去に数例と、いるかどうかも怪しいのです。
ゴミムシやクワガタ、カミキリなども特にめぼしい種類はあまりいないらしく、オサ屋以外は意外とあまり訪れなさそうな島だったりします。まぁ観光に強いので普通に楽しめる島なので来訪者自体は多いのですが!笑
さてさて、前置きはこれくらいにして、佐渡島には同い年のT氏と年下のK君の三人で新潟港集合で行ってきました〜!
1日目
札幌からいつも通り新千歳空港につき、ここからとりあえず新潟空港まで飛びます!東京より短い時間なのであっという間です!
新潟は素晴らしい天気!風もあまりないので、これなら無事に船もでそうです!離島遠征は天気に左右されるので、当日まではヒヤヒヤしながら毎日のように天気予報を見ておりました笑
午前中につきましたが、港の集合は昼過ぎ、電車でも港に行けますが、せっかくなので歩いて行くことに!知らない土地に行くと、こういう街ブラ好きだったりします☺️
公園にいい松林が。。。北海道では馴染みの薄い松ですが、東北や佐渡ではマイマイカブリを探す上で重要な材になるのです。しかし普通の公園だったので、オサ堀するわけにはいかずスルー。
ニトリ。。。北海道発の家具屋なので地元感が・・・笑
キイロスズメバチの息絶えたお姿が、新潟第一昆虫発見ですね!(無論スルー)
余談ですがシュールなキャラクターのいるカフェ?改装中でしたが不思議なデザインでした〜
そんなこんなで無事に佐渡港に到着!T氏とK君とも無事に合流できました!K君は正真正銘の雨男であり、北海道で一緒に採集に行くと十中八九雨なのですが、今回は本調子ではないようです!
実は福江遠征の時はプロペラ機で行ったので、離島にフェリーで行くのは初めての経験。しかしながら大きな船で波も穏やかなので酔うことはなさそうです!雑魚寝ができる席で発車を待ちつつ、T氏のお土産でいただいたコアオマイマイカブリを眺めていました。
だが、ガッツリ船酔いしたのでお外へ。
そういえば佐渡にはトキがいるのでしたね。一度は根絶したのを中国から持ってきたのだとか。。。外来種では?まぁ細かいことは抜きにして、せっかくなので合ってみたいですね!
無事に佐渡島に到着です!結構長い船旅でしたが軽く睡眠も取れたので、スッキリした気分で採集に行けそうです!この時点で夕方近くになっているため急いでレンタカーショップへ!
めっちゃ安かったです!(オススメ!)
最新型のフィットを貸していただき、保険を全部かけていざ林道へ!(レンタカーは追加で保険かけることをお勧めします!)
佐渡は大佐渡(北側)と小佐渡(南側)に分かれているのですが、どうも事前情報だと小佐渡の方がオサムシが多いとのことなので、今回の遠征は小佐渡メインで行きます!
スギに混じって奥の方に松がチラホラと。。。こんな少し微妙なので、もう少し奥に行った林道へ。。。
良い松の立ち枯れがあったので、樹皮をペリペリしてみると。。。
む!!!見覚えのあるシルエットが!!!
おお〜〜〜!!!早速サドマイマイカブリさんのご登場!!
やっぱり頭でけ〜〜笑😁
サドマイマイカブリは中国系統のコウガオサムシという巨頭種から発展した流れなので、このような独特のフォルムなそうです!つまりマイマイカブリのなかでも原始的なタイプ。そのため、他のオサムシ同様前脚の付節の幅でも雌雄が判別できます!
追加でサドカブリが出てきた周りを探していると〜
あら〜!!チョコンとサドアオオサムシが!!
基亜種よりも少し光沢が強い感じですね!キタアオのような赤みはほとんどありません!
やはり北海道とは違いオサ堀でオサムシがちゃんと出てくれると楽しいですね!笑
さてさて、どんどん追加を狙っていきます!!
やはり山で採集しているだけあってか、大規模な集団越冬はほとんどありませんでした!多くて2頭〜3頭という感じです。これはどれだけ歩いて材を見つけるかが採集の要になってきそうですね〜!アオオサは割と地面と接している材からも出ましたが、サドカブリはほとんど立ち枯れや少し地面から浮いている材かrポツポツと出てくる感じです!
それにしても、この前胸から頭部にかけての青紫がたまりません!巨頭のせいか迫力もありカッコイイ!!
キノコムシ?東北の河畔林で集団越冬をよく見かける気がします!
2時間程度でサドマイは二桁行くか行かないかくらいは採れましたので、無理せず宿へ!
夕食は豪華に回転寿司へ!北海道とは違う種類の魚や貝が多かったので楽しめました!ノドグロは高かったですが、初めて食べれて良かったです😋
K君は糞虫を狙うため北海道からわざわざ特級汚物である牛糞を持ってきたらしいですが、生憎冬季のため林道が使えず、そのままお持ち帰りするそうです。
お金かけてうんちを飛行機や船で往復させる。。。趣味は千差万別ですね〜!
そんな楽しい談義をしつつ、次の日に備えて就寝💤
2日目
日の出と共に起床!限界オサ屋たるもの遠征は日の出と共に始まり日の入りと共に力尽きるのです。
ポイントへ向かう途中にトキに出会うことができました!その後もちょこちょこと飛んでいたりと数は多い様子。
昨日に引き続き森の中へ!ある程度環境とどのように越冬しているかが掴めたので、あとはポイントをひたすら巡って気になる材をみていきます!
このように硬い材の部分とフレーク状の屑の間に越冬穴を作るようです!
ここのポイントではT氏がオサムシをクラッシュしてしまったそう。。。
硬い材は思わず力は入ってしまうものなので、自分も注意!
う〜む、それにしても普段見慣れているマイマイカブリのはずなのに、フォルムが独特すぎてすごい違和感。美しさとゴツイかっこよさがこういう形で表現されるのか〜。例えるならGANTZの岡スーツが初登場した時のような衝撃・・・🤔(伝わる人はごく一部)
その後もポイントを変えながらチョビチョビ追加していきます!
やはり一度にドバッと出ることはなく1ポイント当たり3〜8程度だしたらポイント移動を繰り返して本日は終了!
夜ご飯は旅館近くの食事処だったけど、、、う〜ん可もなく不可もなくなので割愛。
3日目
この日は同行者と船着場で解散して自分はもう少し採集することに!今まで手薄だったアオオサムシをとっていきます!
緑が濃い基亜種のような色からカントウアオオサのような少し燻んだ色までバリエーションがあるようです!
ちょっと思考を凝らして大佐渡の方で採集しに!
結構な土砂降りだったが、最後にサドマイもそこそこ追加できのでヨシッ!
なんとか船も出港するようで何より!
まとめ
結果的にサドマイマイカブリはもう来る必要がないくらいは数がとることできました!(やはり集団越冬は拝めませんでしたが。。。)
先にも書きましたが、特徴である巨頭化は中国のコウガオサムシから系統を受け継いでいるらしいですね!良くも悪くも原始的なみためをしており、画像で見るより大迫力で楽しかったです!!
今回の採集で得たサドマイマイカブリのコツはこんな感じです!
・地面から離れている朽木や立ち枯れで越冬する場合が多い
・道沿いの朽木よりも森の奥の方がたくさんいる
・1ポイントで集中的に採集するのではなく、30分~1時間程度でポイント移動
・杉材でも入らないことはないが圧倒的に松にいる
・表面のペリペリ剥がせそうな樹皮がなくても奥の方にいるケースも多い
・材は大きいことに越したことはないが、膝位くらいの高さでも越冬している
以上のような感じですね!少し心残りと言えば、クロオサムシがあまり採集できなかったことですかね〜。
今回の佐渡採集はこれでおしまいですが、もう少し遠征は続きます!次回をお楽しみに👍✨
-
前の記事
マシケキンオサムシとテシオキンオサムシの分布境界ライン 2022.06.15
-
次の記事
悲しみのオサ堀採集〜東北南部遠征編〜 2022.12.10